「最上あい」としてライブ配信していた佐藤愛里さんがナイフで刺され、死亡した事件。佐藤さんを刺した高野健一容疑者は佐藤さんに総額250万円以上を貸したと主張。金銭トラブルで裁判に発展していました。「配信を見て…」「着ていた服が分かった」高野容疑者は栃木から電車で上京したとみられていますが、殺意を否認しているといいます。
■男(42)「好意抱き助けたいと…」
13日朝、殺人の疑いで送検されたのは高野健一容疑者(42)です。11日、新宿区の高田馬場駅近くの路上で、ライブ配信中だった佐藤愛里さん(22)をナイフで刺し、殺害した疑いがもたれています。
取り調べに対し、こう供述しています。
高野容疑者「(佐藤さんに)200万円を超える金を貸しているが、返してもらえない状態が続いた」
2人の関係は2021年12月に遡ります。「最上あい」という名前で配信活動をしていた佐藤さん。その存在を知った高野容疑者が連絡を取り、佐藤さんが当時働いていた山形県内の飲食店を訪れるなどしていましたが、その後、金銭トラブルで裁判に発展。裁判記録には2人のSNSでのやりとりが記されていました。
佐藤さん「ちょっとまじでお願いしていい?」
高野容疑者「なんじゃい?」
佐藤さん「申し訳ないんだけどさ、昨日日雇いバイト行った先に財布わすれちゃってまじ手持ちない状態だからちょいお金貸してほしいんよね。明日か明後日取りにいくときに返すから」
(〜中略〜)
佐藤さん「おろせた!ありがとう!」
高野容疑者「よかった!あいりの役に立ててよかった」
佐藤さん「やまがたきてよ」
高野容疑者「もちろん行くよ」
高野容疑者は裁判で、総額250万円以上を貸したと主張。貸した理由については…
高野容疑者「佐藤さんに好意を抱いていて、困っているのであれば助けたいと思っていた」
警視庁は高野容疑者の自宅から金融機関への振り込み明細書を十数枚押収。佐藤さんへの振り込み明細書も含まれているということです。
■「“駅ついた” 配信見て探した」
事件当日の足取りもわかってきました。高野容疑者は午前7時45分ごろ、栃木県の小山駅から電車に乗り、佐藤さんが徒歩で山手線を一周する配信をしていた9時40分ごろに高田馬場駅に到着したといいます。
高野容疑者「(佐藤さんが)『高田馬場駅に着いた』という配信をしたのを見て、あたりをつけて探した」「着ていた服が分かってそれで探した」
殺意を否認しているという高野容疑者。警視庁は事件の全容解明を進めています。